2020
05.23

完全自動運転への足がかりとなる最新技術「LiDAR」

Car, Import

自動車の安全技術分野において業界をリードする存在であるボルボ・カーズは、テクノロジー企業のLuminar(ルミナー)社と提携。同社技術のLiDAR(ライダー)と検知技術を次世代型のボルボ車に導入することで、より安全性を高めることに成功した。これにより、ボルボ初の高速道路上での完全自動運転技術を実現し、将来のアクティブセーフティ開発への足がかりを構築した。

最新技術「LiDAR」とは

LiDARとは、数百万パルスのレーザー光を発し、実際の環境を3Dスキャンすることで物体の位置を正確に検出し、インターネット接続を必要とせずに一時的なリアルタイムの地図を作成する技術である。LiDARは、カメラやレーダーだけでは得られない信頼性の高い視覚と知覚を提供することで、自動運転モードで安全に走行できる車を実現するうえで重要な役割を果たし、複雑な環境下において迅速に安全な意思決定を行うための理想的な基盤となると考えられている。

LiDAR技術によるボルボの今後

ボルボ・カーズの次世代型プラットフォームであるモジュラー・アーキテクチャー「SPA 2」は、ルミナーのLiDARをルーフに継ぎ目なく一体化させ、2022年の生産開始時から自動運転に対応可能なハードウェアとして提供される予定。SPA 2をベースにした車両では無線ネットワーク通信でソフトウェアのアップデートが行われ、もしドライバーが選択すれば、個々の地理的な場所や条件が安全であると確認された時点で、高速道路の完全な自動運転を可能にするハイウェイ・パイロット機能が有効となる。ボルボ・カーズとルミナーは、LiDARの役割としてハイウェイ・パイロット機能に加えて、将来の先進運転支援システム(ADAS)の改善への貢献についても検討しており、将来的にはSPA2ベースのすべての車にLiDARセンサーが標準装備される可能性がある。

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