2020
05.19

会社経営にとってメリットが多いテレワーク 現状編

Organisation, System, Teleork

2020年初頭から新型コロナウイルスのニュースが頻繁に流れ始め、3月には政府から自粛要請が出た。追随して東京都知事からも自粛要請が……。ついには4月に政府から緊急事態宣言も出された。

政府から企業へテレワークや営業自粛の要請が3月ぐらいから徐々に叫ばれていき、多くの飲食店やホテルは営業自粛を余儀なくさせられ、たくさんの企業が急遽テレワークに対応し、実行することになった。

弊社においてもテレワークを実施し、2020年5月19日時点で社内テレワーク率100%で業務を行っている。現在、本社はほぼ無人である。……しかし弊社においてこの状況は2020年の3月からでもなく、2月でもない。本格的なテレワーク化を実施したのは2019年6月からである。

弊社においての概念だが、テレワーク=在宅化勤務と定義している。弊社の就業規則に在宅化勤務が明記されたのは2013年で、2019年6月から本格的な運用に切り替えた。切り替える上で重視したのが、概ね以下のことだ。

  • 経理資料等は倉庫会社にて管理
  • 本社と別場所にデータセンターを設立
  • データセンターにて基幹サーバを構築し、クラウド化
  • 本社代表電話をスマホへ転送
  • FAXはインターネットFAX
  • 大型プリンタを廃止
  • 社内資料の完全電子化
  • 現金による決済をオンライン決済に移行 など

本社に全社員をワンフロアにて業務を行っていくメリットは大きい。基幹サーバを構築するにしても社内に作れば、高セキュリティ環境が安価で構築できる。また、社内LANであれば有線Gigabitにて運用することが可能で、データのやり取りにも大きな恩恵がある。また零細企業の経営者であるとはいえ、社員の管理がしやすい。社員のモチベーションも見て分かる。それにこの形態で従来から業務を遂行してきたため、長年構築してきた社内ノウハウもあるので運用しやすい。だからわざわざ作業衣環境を変えるメリットを見出すことは難しい面があるが、弊社はBCPを最重要視し、ワークフローの見直しをする2019年リストラクチャリング 計画を施策し、テレワーク化する方針を決めたのである。

その計画の一番は「小さい政府」ならぬ「小さい本社」化することだった。

これまでは全社員が常駐するために、それなりの事務所スペースが必要となっていた。そのそれなりのスペースはただ作業スペースがあれば良いというだけでなく、資料室や打合せスペース、会議スペース、サーバスペース、プリンタやFAXの設置スペース、倉庫スペースなどなど……と作業環境の快適さを実現するためには必要不可欠な広さが求められた。また、各方面からの通勤を踏まえた公共交通機関の便利なエリアが必要であったり、その便利なエリアでの社用車の駐車場も事務所から近いことが望ましく……と事務所の魅力をアップしていくと、高家賃が必要となってくる。

これを「小さい本社化」することで、事務所スペースを最小化するためにテレワーク化を推進し、従来のワークフローに必要とされた大型プリンタやFAXなどの機器をなくし、アウトソーシングできるものはどんどんとアウトソーシングしていった。現状の本社はインターネットと大きな会議室となっていて、打合せやフリースペースとして作業ができるようになっている。これでかなりのスペースを縮小することができた。

またテレワークを快適にするために、情報共有をすべてチャットに一元化した。チャットはスマホでも閲覧できるため、スピード感をもって情報共有を行えるようになっている。複数のワークスペースやチャンネルを使ってターゲットに合わせた共有もかなり有効だ。

社内書類はすべてデータ化し、クラウドサーバで共有しているのでテレワークにて管理がしやすくなっている。経費精算は一部に領収書の郵送があるが、それ以外はすべてオンラインで行い、振込にて精算している。

このようにテレワーク化したことで本社スペースの縮小やペーパーレス化、キャッシュレス化などが実現することができた。これは経営者にとても優しい環境となり、経理に関わる業務が格段とスリム化することとなった。この点を見越した2019年リストラクチャリング 計画を実施していたため、2020年初頭から騒がれ始めた新型コロナウイルスにおける自粛要請に際し、すでにテレワーク運用の準備を整え運用していたために、通常業務を行うことができた。チャットにて毎日業務を行う前に体調の報告を行い、状況の共有もスムーズに進んでる。まだまだ改善の余地はありブラッシュアップは続けていくが、テレワークは運用次第で会社経営にとってメリットが非常に多いといえる。

今は新型コロナウイルス感染予防ために全社員とほとんど会えていない。年末から会えていない社員もいるが、毎日のように電話やチャットなどでコンタクトは取っている。コンタクト量ではむしろ、本社にワンフロアでいた時よりも増えている。テレワークをスムーズに行うポイントは、この頻度の高いコンタクトだと思う。

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